日本能率協会(JMA)が主催する公開セミナー  JMAマネジメントスクール

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インタビュー 高卒就職の価値向上を目指す専門家 吉田 優子 講師

昨年度より高卒採用に関するセミナーをご担当頂いているeducoエデュコ代表でキャリアコンサルタントの吉田優子講師にお伺いしました。

(2019年4月発行のJMA関西便り2019春号より  ※内容はすべて取材当時のものです)

■高卒求人の応募がなかなか集まらないと聞きますが、現状はどうなのでしょうか。

高卒求人の倍率は2.53倍と、超売り手市場と言われている大卒の求人倍率1.88倍よりも高く、採用以前に応募者がなかなか集まらないのが現状です。内定率はバブル期並みの91.9%を記録し、採用計画に満たない大手企業も増えています高校生は有名企業への就職を希望する傾向があるため、大手企業が採用数を増やしたことで中小企業の採用はますます厳しさを増しています。地方では地元高校生が他府県へと就職している現状に危機感を抱き、取り組みを始める自治体も出てきました。

私は実際に高校の進路指導室で、届いた求人票の整理作業を先生の代りに行うこともありますが、ここ3~4年は学校に届く求人票の数が年々増え続けています。50人ほどが毎年就職を希望する大阪府の普通科の高校でも千件以上、工業高校では2千件を超える求人票が届いているような状況です。

■高卒採用と大卒採用のルールはどう違うのでしょうか。

全く違います。高校生の就職活動は学校を介して行われ、応募は原則「一人一社」という専願制に近い形になっています。

採用試験も原則1日で行わなければなりません。大卒のように複数企業に自ら接触して複数回面接を受け就職先を決めることはできません。さらに、合同求人説明会のような企業が高校生に直接求人説明を行う機会はなく、採用担当者は学校を訪問し先生に求人説明をするしかないというのも大きな特徴です。

■高校の現場にいて感じることを教えてください。

高校生自身の職業観が養われていないという問題と同時に、企業の採用担当者の方が高校生や先生の「知りたいこと」に応えられていないという課題を感じます。高校の進路指導室で来校者の対応をしていると、大卒に向けた言葉で会社説明をされる企業が大変多いのですが、先生が生徒さんに薦めたい企業だと判断するポイントや高校生が仕事を決めるポイントから大きくずれており、貴重な訪問の機会が徒労に終わっているのをよく目にします。多くの企業が、会社の魅力を「高校生に伝える力」が足りていません。

■高卒採用はこれからどうなっていくとお感じですか。

高卒就職を希望する高校生の割合は過去15年以上変化がありませんが、高校生の人口は2019年以降減少期に突入します。

人手不足が解消されるめどは立っておらず、高卒人材の争奪戦は年々激しさを増していくことが予想されます。高卒採用の怖い所は、先生に一度悪い印象を持たれると何年にもわたり影響が残ることです。高卒の採用活動は大卒に比べお金はかかりませんが、その分、手間ひまがかかります。いま高卒の採用活動に課題を感じている企業は、ここで一度採用活動を見直すことをお勧めします。

講師プロフィール

吉田 優子

吉田優子講師jpg1

キャリア・コンサルティング技能士2級(国家資格)

スクール・キャリアコンサルタント協議会 代表


上智大学総合人間科学部教育学科を卒業後、楽天(株)の楽天市場事業にてECコンサルタント職に従事。その後、キャリアコンサルタントの資格を取得し、2012年からは大阪府内の公立高校進路指導室に席をもち、就職希望の高校生への進路指導に携わる。現場での就職支援は、就職難の時期から求人増加状況の現在まで続けている。

2013年には、高校生のキャリア教育支援を専門とするeducoを立ち上げ、高校生の就職指導、インターンシップ・社会人講話の手配、高卒就職者の定着支援、講師業を実施。のべ70校以上の高校で授業を行い、高校生350人以上の面接指導経験を有する。経済産業省近畿経済産業局主催女性起業家応援プロジェクト第5回「LED関西」にて最多サポーター賞&オーディエンス賞を受賞。高卒就職の価値向上を目指し、本分野を専門とするキャリアコンサルタントの第一人者として活躍中。

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