プログラム

第1回

2018年 9月26日(水) 13:00~17:00

会場:日本能率協会

磁界解析入門

1.モータの磁界解析入門

  • (1)電流・電圧入力解析と渦電流考慮法
  • (2)並列計算による高速化技術
  • (3)分布巻、集中巻IPMの実例

河瀬 順洋 岐阜大学 工学部 電気電子・情報工学科 教授

2. モータの解析技術の基礎と分析方法

  • (1)モータの電磁界解析の基礎と勘どころ
  • (2)解析結果の妥当性評価
  • (3)解析結果の分析法

貝森 弘行 サイエンスソリューションズ㈱ 事業ユニット EMSolutionチーム チームリーダー

百目鬼 英雄 東京都市大学 工学部 電気電子工学科 教授

 モータ技術者にとって有限要素法など磁気解析技術は無くてはならないものとなっています。また汎用の解析ソフトも解析制度の向上や計算時間の短縮が日進月歩で進歩しています。このためデータを入力するだけで、結果が得られるようになっています。しかし、渦電流がどのように計算なされているか、結果に対してどのように評価したらよいかなど基礎的な事項をあいまいなまま、使用している事例が散見されます。しかし、このような基礎的なことに対していまさら聞けない疑問に対してお答えするためにセッションを構成しました。実際に業務に当たられている技術者には、日ごろ疑問に思っていることの解決の一助になると思いますので積極的な参加をお待ちしています。

第2回

2018年 10月19日(金) 13:00~17:00

会場:日本能率協会

損失解析への応用

1.磁気特性モデリングと損失解析技術の基礎 

  • (1)磁気特性モデルリングの基礎
  • (2)鉄損計算法の基礎
  • (3)回転機の損失解析への適用

髙橋 康人 同志社大学  理工学部電気工学科 准教授

2. 最新の損失解析と応用事例

  • (1)鉄損の応力依存性モデル
  • (2)ヒステリシスモデル
  • (3)各種モータの解析事例と形状最適化事例

山崎 克巳 千葉工業大学 工学部 電気電子工学科 教授

河瀬 順洋 岐阜大学 工学部 電気電子・情報工学科 教授

 モータの詳細な設計に必要な磁界及び損失解析技術は、近年飛躍的に高速・高精度化しつつあります。しかしそのためには磁気特性を精度よくモデリングするとともに最新の鉄損計算法を駆使する必要があります。そこで本セッションでは、まず磁気特性のモデリング技術と鉄損計算法の基礎についてわかりやすく解説いただくとともに、回転機の損失解析への適用事例などを具体的に紹介していただきます。次に、高精度化された損失解析技術ならびに形状最適化技術について解説いただきます。すなわち、鉄損の応力依存性モデル、ヒステリシスモデルを用いて最新の高精度鉄損解析技術や形状最適化技術をわかりやすく解説いただくとともに、応用事例として各種モータの損失解析事例や形状最適化事例について具体的に紹介していただきます。

第3回

2018年 11月19日(月) 13:00~17:00

会場:日本能率協会

材 料

1.ネオジム焼結磁石の動向

  • (1)ネオジム焼結磁石を取り巻く状況
  • (2)Dyフリー化技術
  • (3)粒界拡散技術と新ラインナップ

土井 祐仁 信越化学工業㈱ 磁性材料研究所 第二部開発室・室長

2.アモルファス・ナノ結晶軟磁性合金の現状とモータへの応用

  • (1)アモルファス軟磁性合金の製法と特性
  • (2)ナノ結晶軟磁性合金の製法と特性
  • (3)両合金のモータへの応用

中島 晋  日立金属㈱ 特殊鋼カンパニー 軟磁性部材統括部 開発設計部 部長

谷川 茂穂 高効率モーター用磁性材料技術研究組合 主席研究員

 本セッションでは、モータ高機能化に必須の構成材料である永久磁石と軟磁性材料をテーマに取り上げる。 まず永久磁石の材料技術についてトップメーカである信越化学殿より、重希土類フリーNd-Fe-B磁石や粒界拡散高性能磁石などの先端技術について磁石材料を取り巻く産業動向と絡めてご講演いただく。 次に低鉄損軟磁性材料として次世代のモータコア材料として注目されている、Fe系アモルファス材料およびナノ結晶材料について、日立金属殿より材料特性や製造技術およびモータコアへの応用への取り組みに状況などについて講演いただく。 モータの設計、製造に携わるエンジニアの方々に磁性材料に関する有益な技術情報を提供いただけるので、奮ってご参加ください。

第4回

2018年 12月17日(月) 13:00~17:00

会場:日本能率協会

性能改善

1.油冷・水冷併用冷却および狭ブリッジ構造によるモータの性能改善

  • (1)高冷却化によるモータの出力密度向上の検討
  • (2)狭ブリッジ構造採用による高効率化の検討

杉本 愼治 ㈱日立製作所 研究開発グループ 材料イノベーションセンタ 研究員

2.新型LEAF向け機電一体ePT開発

  • (1)日産自動車の電動化の取り組み
  • (2)機電一体ePTに採用した技術
  • (3)電動車モータの熱設計技術

仲田 徹 日産自動車㈱ パワートレイン・EVコンポーネント開発部 モータ・ギアボックス開発グループ 主担

新田 勇 日本精工㈱ コア技術研究開発センター エグゼクティブチーフエンジニア

 モータの永続的課題である高主力密度化は,搭載製品の小型・軽量をもたらす性能であり,特に車載用途において一段と重要度が増しています。しかし,体積当たりの発熱量が増える傾向にあるため熱との戦いは不可避であり,損失を抑える性能改善と冷却が技術の必須要素となります。本セッションでは,熱設計を重視したモータ開発事例を中心とし,限られた体積内で高効率を得る磁気回路改善,システムとして改善を図る機電一体の事例を併せて,研究開発の一線でご活躍されている講師陣にご紹介戴きます。

第5回

2019年 1月28日(月) 13:00~17:00

会場:日本能率協会

振動/騒音

1.主成分モード分析によるPMSMモータ騒音発生メカニズムの把握

  • (1)モータ騒音解析における課題点
  • (2)主成分モード分析について
  • (3)モータ騒音低減対策における適用事例

前田 崇 ㈱エステック 技術部 チーフプロジェクトエンジニア

2.振動を考慮したリラクタンスモータの比較

  • (1)可変磁束リラクタンスモータ
  • (2)円環0次モードとの共振
  • (3)スイッチトリラクタンスモータとの比較

新口 昇 大阪大学 助教

野田 伸一 日本電産㈱  中央モーター基礎技術研究所 研究第1部 部長 工学博士

 モータは、家電、一般産業、工作機械等の幅広い分野で使用されている。最近では電気自動車(EV)への適用が注目されている。 これらに適用されるモータには、継続的に、高速・可変速運転および小型・軽量化が求められ、その実現に伴い派生する騒音・振動の低減が課題となっている。モータ騒音は、電磁音、構造音、モータ制御音、ファン音、システム音に大別でき、騒音振動を低減するには、①振動源、②振動伝搬、③システム構造に着目していく必要がある。 本セッションでは、「モータ騒音振動問題を解決する手掛かりとなるよう」音源、騒音発生メカニズムおよび騒音対策低減技術について、理解を深めやすい内容となって います。また、グループ討議では、参加者の皆さまの日頃の課題も協議できる場となりますので、積極的に議論いただいて、 参加者全員が知見を広げる一助となれば幸いです。

第6回

2019年 2月27日(水) 13:00~17:00

会場:日本能率協会

ドライブ SiC/GaN

1. GaNパワーデバイス搭載アンプ内蔵サーボモータ

  • (1)新しいサーボドライブシステム
  • (2)GaNパワーデバイスとその効果
  • (3)アンプ内蔵サーボモータの特性

今本 和也 ㈱安川電機 モーションコントロール事業部 サーボドライブ技術部 サーボパワー技術課 課長補佐

2. SiCパワーデバイスを用いたパワーエレクトロニクス機器の開発

  • (1)SiCパワーデバイスの開発状況
  • (2)SiC適用ドライブシステム
  • (3)SiC適用技術

佐藤 以久也 富士電機㈱ 技術開発本部 エネルギー変換技術研究部

黒木 次郎 ㈱本田技術研究所  四輪R&Dセンター 第4技術開発室 第1ブロック 主任研究員

 シリコンに代わる新しいパワーデバイスの新材料としてガリウムナイトライド(GaN)やシリコンカーバイド(SiC)が注目されています。これらの新材料は大幅な効率向上や小型化が見込めることから、近年、研究・開発と実用化が進んでいます。本セッションでは、GaNパワーデバイスとSiCパワーデバイスの技術と開発事例について取り上げます。パワーデバイスの特性や効果、それらを用いた開発事例などを具体的に紹介する構成となっており、受講者が次世代パワーデバイスについて理解を深めやすい内容となっています。また、グループ討議を通して、聴講される方が、より理解を深めて頂ければ幸いです。

第7回

2019年 3月18日(月) 13:00~17:00

会場:日本能率協会

自動車

1.ホンダの電動車用モータの取組み

  • (1)自動車業界を取り巻く環境問題
  • (2)ホンダの電動化に対する取組み
  • (2)ホンダの電動自動車用モータ技術

岩井 明信 ㈱本田技術研究所 四輪R&Dセンター EV開発室 主任研究員

2.小型・軽量を実現するEPS用モータ駆動技術

  • (1)EPSの概要
  • (2)EPSを取り巻く環境の変化と期待値
  • (3)小型・軽量化への取り組み事例

林 喜隆 ㈱デンソー   エレクトロニック コントロール コンポーネント部 担当次長

長竹 和夫 (公財)NSKメカトロニクス技術高度化財団 評議員

 近年、車は電動化が進み、使用されるモータやドライブには小型軽量化、高効率化などの 要求に加え、機能安全や次世代に向けたADAS(先進運転システム)への対応と、高度化が 求められてきています。本セッションでは2つの視点から、初めにEV、HEVで代表される電動化に着目し、現状での市場トレンドや具体的なモータ、駆動技術の動向や実際の技術内容につき解説いただきます。次に機能安全の視点から、電動パワーステアリング(EPS)を取り上げ、取巻く環境や実際のモータ・ドライブの小型化技術内容につき解説いただきます。聴講される方々が、自動車における最新技術により理解を深めていただける場となれば幸いです。

※プログラム内容および日程が少し変更されることがありますのでご了承ください。