2023 計装制御技術会議

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プログラム

(敬称略) コーディネータ スピーカ パネリスト
  
S1
2023年 2月14日(火) 10:00~16:50
DX × GX が切り開く計装制御の未来
 
増田 士朗
東京都立大学 システムデザイン学部 機械システム工学科 教授
特別講演 AGCが挑むモノづくり企業のDX ~社会的・経済的価値創造に向けて~
  • AGCのDXの位置付けと方針
  • AGCのDXの推進体制、人財育成の取り組み
  • 具体的な取り組み事例
倉田 英之
AGC㈱ 代表取締役 専務執行役員CTO
ディスクリート・ケミカル工場 ~そのスマート化を考える~
  • 化学産業の変貌と、プロセス系/ディスクリート系分類の再考
  • システム工学の視点から工場を考える
  • ディスクリート・ケミカル工場におけるMES/MOMの課題とは
佐藤 知一
日揮ホールディングス㈱ グループ経営企画・推進部 チーフエンジニア(ビジネス・アナリスト)
休憩 (11:45~13:00) ※昼食のご用意はございません。
日本製鉄におけるカーボンニュートラルへの取り組み
  • カーボンニュートラルに向けたシナリオ
  • 革新技術(大型電炉、高炉水素還元、100%水素直接還元)
  • CCUS(Carbon Capture, Utilization and Storage)関連技術開発
伊藤 邦春
日本製鉄㈱ 技術開発本部 プロセス研究所 インテリジェントアルゴリズム研究センター センター所長
グリーン水素工場 工場操業支援
Green Hydrogen in a box
  • ヨーロッパで先行するグリーン水素工場建設
  • 次世代工場Asset Optimization Center
  • 次世代工場Asset Optimization Centerの技術要素
永田  悟
日本アイビーエム㈱ IBMコンサルティング事業本部 製造・流通・統括サービス事業部 アソシエイトパートナー
自動化範囲を広げるAI制御
  • 何故、AI技術を制御に使用することを行ったのか、背景を述べる
  • AI制御のアルゴリズム開発から制御実験までを追う
  • 事例とその効果について説明する
小渕 恵一郎
横河デジタル㈱ 執行役員 DXサービス事業部 事業部長

パネルディスカッション

(セッションテーマに基づき、 コーディネータと講演者で議論いたします)

増田 士朗
東京都立大学
佐藤 知一
日揮ホールディングス㈱
伊藤 邦春
日本製鉄㈱
永田  悟
日本アイビーエム㈱
小渕 恵一郎
横河デジタル㈱
 近年、デジタルトランスフォーメーション(DX)やAIといったデジタル技術やカーボンニュートラルに向けた取り組みが注目されています。
 本セッションでは、企業におけるDX技術の深化や発展、AI制御の先端事例、カーボンニュートラル実現に向けた取り組みやグリーンテクノロジーの動向を紹介することによってDXおよびGX(グリーントランスフォーメーション)技術が切り開く計装制御技術の未来を展望したいと思います。
【増田 士朗 / 東京都立大学】
S2
2023年 2月15日(水) 10:00~16:50
リモート技術の今と目指すべき姿
 
野田  賢
福岡大学 工学部 教授
Aspen Mtellによる異常予知検知 ~技術背景と適用事例~
  • 装置産業においては、安全に、効率的に、効果的に資産を運用・操業することが常に求められます。そのために装置のトラブル回避あるいはその影響を限りなく低減することが強く求められます。ここで異常予知技術で故障の予見が可能になり、その結果故障回避、故障の影響の低減が実現できます。 最近急速に進歩したDx/Big data技術を利用した当社製品Aspen Mtellを装置産業界で幅広くご利用いただき、メリットを十分享受していただくことを目標とします。
  • Use caseの一つをご紹介します。製油所の重要ポンプでMtellによる監視を開始したところ、Mtellでは通常と異なる状態にあることを複数のセンサーから認識し、異常が発生していることをユーザーに伝えました。この時点ではDCSでは異常を認識できず、また巡回オペレータによるルーチン点検、検査では気づかなかったことから従来の手段では認識できない異常でした。この早期の異常予知により、機器の壊滅的な破壊回避に加えて、スペアポンプの早期稼働による停止時間の短縮/減産の回避が実現することができました。
  • データ分析の専門家の経験・知識が必要となる部分について、Mtellはほとんどすべてをカバーすることができます。そのため、従来の異常予知機器に比べてユーザーフレンドリーとなっており、その分展開が容易なMtell製品となっています。データ解析、設定もAIで行うことで、経験の少ないスタッフでも熟練者と同じレベルでMtellを使いこなすことができ、また高性能な異常予知機能を利用することができます。 今後は、この取組を強化し、Dx/AIの利用促進に努めたいと考えます。
安井  章
㈱アスペンテックジャパン アセットパフォーマンスマネジメント シニア プリンシパル ソリューション コンサルタント
IPKVMを用いた遠隔操作環境の実現とセキュリティリスクの最小化
  • ソフトウェアを用いない遠隔操作システムであるKVMの活用
  • KVMシステムを用いたセキュリティの高い遠隔操作の解説
  • KVMの活用によるベンダーフリー・アクセスの運用事例
片桐 康浩
ブラックボックス・ネットワークサービス㈱ 技術部 ソリューションアーキテクト
休憩 (11:45~13:00) ※昼食のご用意はございません。
エネルギー産業におけるデジタルを活用したリモート運転/監視・保全支援技術
  • TOSHIBA SPINEXで実現するIoTソリューション
  • リモートによる運転/監視支援の実績と事例
  • 保全業務におけるリモート化の最新の取組み紹介
武田  保
東芝エネルギーシステムズ㈱ デジタリゼーション技師長
工場・プラントのデジタルツインを支えるサイバー空間と実空間を双方向で情報連携する「i-Con Walker」
  • 施設の老朽化や熟練作業員の高齢化、グローバル化による競争の激化が社会課題となるなか、一方で新型コロナの影響による非対面推奨も求められ、遠隔監視やシミュレーションを行うためのデジタルツインが注目を集めている。デジタルツインを実現するためには、サイバー空間のモデルを最初に作るだけでは不十分で、空間内のモデルの変化や各種部材の状況などを逐次更新できる仕組みである必要がある。 本稿ではサイバー空間を構築するBIM/CIMと実空間を双方向に連携できるi-Con Walkerについて紹介する。
  • 建設現場や工場、プラント、建物などのインフラにおいて、事前の図面の有無によらず現地のジオメトリ情報を3Dスキャナで取得し、必要に応じてBIM/CIM化を行う。これら3次元データに基づいてロボットが実現場で対象部材にアクセスしデータの取得やアクチュエーションを行うことで3次元データが逐次更新され、インフラの現況をBIM/CIM上で管理することが可能である。
  • 現場で取得する大容量データをリアルタイムにクラウド上に転送し、クラウド上のBIM/CIMを更新する要素実験を試行中で、今後はこれら一連動作を自動化し、デジタルツイン環境を構築するシステムへと育てていきたい。
山崎 文敬
㈱イクシス 代表取締役
プラント・工場のサービス現場におけるスマートグラスの課題と活用方法
  • スマートグラスがなぜ保安・保全ソリューションに必要か?
  • 50社の事例からみる、スマートグラス導入時の課題と活用方法
  • 今後のスマートグラスを活用した遠隔支援に求められる技術と展望
須長 祐悟
富士電機㈱ パワエレインダストリー事業本部 フィールドサービス統括部 事業企画部 主席

パネルディスカッション

(セッションテーマに基づき、 コーディネータと講演者で議論いたします)

野田  賢
福岡大学
安井  章
㈱アスペンテックジャパン
片桐 康浩
ブラックボックス・ネットワークサービス㈱
武田  保
東芝エネルギーシステムズ㈱
山崎 文敬
㈱イクシス
須長 祐悟
富士電機㈱
 
 人手不足やデジタル技術の進歩により、プラント分野へのリモート技術の導入が急速に進んでいます。
 本セッションは、リモート技術の基盤であるネットワークセキュリティとデジタルツイン技術、プラントのリモート運転・監視・保全技術、リモート保安のためのスマートデバイスに関して、最新技術を有する企業様、先進的な取り組みを行っている企業様のご講演を中心にプログラムを構成しました。最新のリモート技術と目指すべき姿の共有が、それぞれの企業でリモート技術を推進する計装制御技術者の一助となれば幸いです。
【野田  賢 / 福岡大学】
S3
2023年 2月16日(木) 10:00~16:50
スマート保安 ~デジタルで実現する安全性・生産性の向上~
 
山下 善之
東京農工大学 大学院 工学研究院 教授
基調講演 スマート保安に関する取組について
  • 産業保安行政の概要
  • 産業保安を巡る環境変化と喫緊の課題
  • スマート保安促進に向けた取組
中西  徹
経済産業省 産業保安企画室 室長補佐
実用段階に入った予知保全におけるAI活用事例
  • 予知保全に求められる技術要素
  • 稼働率向上を目的とした活用事例
  • 保全業務の効率化を目的とした活用事例
林  琢磨
ブレインズテクノロジー㈱ 取締役 製品開発部
休憩 (11:45~13:00) ※昼食のご用意はございません。
日本製鉄の生産プロセスにおけるDX・AI・IoT
  • 会社紹介
  • 当社におけるデジタル技術活用の歴史
  • 当社のDXコンセプト
  • DX実現のための各種プラットフォーム
  • 生産プロセスのデジタル改革
  • デジタル改革を担う人材の育成
吉沢 一郎
日本製鉄㈱ 設備・保全技術センター システム制御技術部 システム制御技術部長
ドローン自動制御によるプラント点検の効率化と高度化
  • ENEOSでの設備管理業務におけるDX
  • デジタルツインとドローンによる設備点検事例の紹介
  • 今後の取組について
大和 尚也
ENEOS㈱ 工務部 副部長
三井化学のスマート保安とプラントDXの推進
  • 三井化学のDXと、生産拠点の目指す姿
  • IoT機器、AIを活用したプラントDX事例
  • 実プラントにおけるDX技術適用の課題
遠藤 雅紀
三井化学㈱ 生産技術本部 生産技術高度化推進室 主席部員

パネルディスカッション

(セッションテーマに基づき、 コーディネータと講演者で議論いたします)

山下 善之
東京農工大学
林  琢磨
ブレインズテクノロジー㈱
吉沢 一郎
日本製鉄㈱
大和 尚也
ENEOS㈱
遠藤 雅紀
三井化学㈱
 現在、プロセス産業のデジタル化が加速的に進められています。その中で、経済産業省を中心に「スマート保安」が推進されています。スマート保安とは、AIやIoTといったデジタル技術の導入によって、プラントの安全性を向上させるだけではなく、効率性や生産性の向上をも目指す取り組みです。本セッションでは、スマート保安についてその展望から関連する最新の技術、実際の適用例などをご紹介いただき、パネル討論を通じて課題や今後について議論する予定です。各社においてデジタル化を進めていくための一助としていただければ幸いです。 
【山下 善之 / 東京農工大学】
(注)テーマ、スピーカ等が変更になる場合がありますので、あらかじめご了承ください。