開催概要
●開催趣旨●
昨今、製品事故のリスクが年々増大しています。発煙・発火や故障など、一つ製品事故を起こせば数百億円規模の多大な損害を招く恐れがあり、対応を誤れば企業の存続が危ぶまれる状況になります。各社においては現在、事故や不具合の未然防止に積極的に取り組んでおられることと思います。
しかしながら、なかなか製品事故が減っていません。その根本原因として、電気・電子機器を構成している部品の経年劣化も含めて、壊れた時の影響とその原因が明らかになっていないことが考えられます。加えて、電気・電子部品の機能と寿命を全うさせることが出来ておらず、一過性の対策で終わっており、設計者、技術者へのフィードバックや若手技術者への技術・技能伝承が出来ていないことがあげられます。
こうした背景から、日本能率協会では、電気・電子機器の製品安全と信頼性を向上するために、これまで発生した多くの故障を解明した結果を分析し、部品の壊れ方の原理・原則を理解し、今後のクレームやトラブルの未然防止方策について学んでいただく事をねらいとして本セミナーを開催いたします。
●参加対象●
・電気・電子機器の設計・開発に従事している技術者
・技術者として部品の壊れ方について精通したい方
・品質保証・製品安全対策部門で部品の壊れ方を学びたい方、学び直したい方
●参加者の声●
・それぞれの部品の構成から原因と結果につながるストーリーが構成できている。
・部品特徴とウィークポイントがまとめられている。
・具体的事例と、対策方法がわかりやすくて大変良かったです。
・FTA、FMEA、DRBFMを実施するにあたって役立つ内容だった。
・事例の動画やメカニズムの説明があり、非常にわかりやすかった。
・部品の壊れ方について具体的な原因や破損状態を知ることができてよかった。
・数多くある部品の中で、基本的な部品に絞った講義で、現在の業務にすぐに役立つ内容。
・講師の先生が屈託なく今までの経験をお話しいただけたことがよかったと思います。
・講義のみならず、相談コーナーも設けていただき、ありがとうございました。
オンライン受講のご案内
・テレビ会議ツール「Zoom」で配信します。事前に
接続テストにアクセスいただき、動作をご確認ください。
・1申込につき1名様がご受講ください。(著作権の観点から1申込で複数の方のご受講はお受けしません)
・ビデオオンできる環境をご用意ください。イヤホンやヘッドセット、外部スピーカーを使用しての受講をおすすめします。
・お申込み時、参加される方のメールアドレスを必ず登録してください。
・テキストは事前に配布します。
・本セミナーの講義資料および配信映像の録画、録音、撮影など複製ならびに二次利用は一切禁止です。
・Zoomにおけるリモート制御ならびにレコーディング機能はホスト側にて停止させていただきます。
※お申込みの前に必ず
オンラインLIVEセミナー規約をご確認ください。お申込み完了を以て規約に同意したことといたします。
プログラム
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項目 |
内容 |
1日目 10:00~17:00 |
【1】基本的な考え方 |
・電気製品の故障の実態
・故障の定義
・故障モードとメカニズム
・加速試験と限界試験
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【2】材料、構造、製造から見た部品のウィークポイント:その1 |
・電源コード、リセプタクル
・機器用インレット(リセプタクル)
・接続部(はんだ、ファストン端子、ねじ)
・電源スイッチ
・受動部品
フィルムコンデンサ、アルミ電解コンデンサ、タンタルコンデンサ、積層セラミックコンデンサ
※セミナー終了後、講師への個別相談を受付ます。
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2日目 10:00~17:00 |
【3】材料、構造、製造から見た部品のウィークポイント:その2 |
・受動部品
トランス、コイル、バリスタ
SSR、フォトカプラ
・プリント配線板
・能動部品
半導体デバイス(MOSFET、IGBT等)
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【4】故障部品の原因究明技術 |
・解析機器の紹介
・原因究明の進め方
・適用事例
・電子機器メーカと部品メーカの役割
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【5】電気・電子機器への対策 |
・市場の故障モード体系
・部品の選び方と使い方(電気定格、ディレイーティング、安全規格)
・完成品と部品で対策を考える
・電気設計者と機械設計者の境界領域を埋める
※セミナー終了後、講師への個別相談を受付ます。
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※内容は、変更される場合があります。また、進行の都合により時間割が変わる場合がございます。
あらかじめご了承ください。
ご案内
講師紹介(敬称略)
渡部 利範(わたべ としのり)
㈱テクノクオリティー 代表取締役
元 キヤノン㈱ 品質本部 製品安全技術開発部 部長
経済産業省 製品安全対策優良企業審査委員会 審査委員
工学博士 技術士(電気・電子)
一般社団法人日本能率協会 専任講師
土屋 英晴(つちや ひではる)
信頼性コンサルタント
元 ㈱クオルテック 技術顧問
元 ㈱デンソー 電子事業部 電子製造部 電子1工場長
車載用電子部品の信頼性試験・故障解析、車載用電子
機器の設計・製造・検査等に従事
元 アンデン㈱ 第2品質証部 部長
日本信頼性学会 副会長
故障物性研究会 主査
定員
36名
参加定員の関係でご参加いただけない場合は折り返しご連絡いたします。