開催概要
対象
・電気回路理論・電気機器とその発展技術の基礎を学びたい方・学び直したい方
・若手の技術者に上記の技術を身につけさせたい(教える立場の)方
・技術の守備範囲を広げ、能力の有効活用をしたい方 等
本セミナーのねらい
技術進化に伴い、技術者に求められる専門領域は拡大しています。昨今では、電気工学以外を専門とする技術者でも、電気・電子技術を組み込んだ製品開発に携わることも珍しくありません。
一方、電気工学を専門としている技術者でも、自身の知識と実務に求められるスキルにギャップが生じてしまうこともあるのではないでしょうか。
しかし、改めて電気工学を学ぼうとしても「まず何から学習したらよいかわからない」「学習する方法がわからない」といったことに悩む声も少なくありません。
そこで、本セミナーでは、電気・電装機械・装置を組み込んだ製品を開発・設計する方を始めとして、電気工学の基礎知識を学びたい方を対象に、電気工学の基礎となる「電気回路・電磁気学」を短期間で習得いただくことをねらいとしています。
本セミナーの特長
1)電気工学の基本で実務に直結する「電気回路・電磁気理論」を短期間で学びます。
2)電気回路・電磁気の理論と解析・計算手法を、例題の解法なども交えて、わかりやすく解説します。
3)電気工学以外を専攻した方にとっては基本の習得、電気工学を専攻した方にとっては実務に即した復習となります。
4)業務上の課題を解決するためには何を学べばよいのか、学んだ知識を活かして何ができるのかを具体的な事例を盛り込みわかりやすく解説します。
オンライン受講のご案内
・ テレビ会議ツール「Zoom」で配信します。事前に
接続テストにアクセスいただき、動作をご確認ください。
・1申込につき1名様がご受講ください。(著作権の観点から1申込で複数の方のご受講はお受けいたしません)
・ビデオオンできる環境をご用意ください。イヤホンやヘッドセット、外部スピーカーを使用しての受講をおすすめします。
・お申込み時、参加される方のメールアドレスを必ず登録してください。
・テキストは事前に配布します。
・本セミナーの講義資料および配信映像の録画、録音、撮影など複製ならびに二次利用は一切禁止です。
・Zoomにおけるリモート制御ならびにレコーディング機能はホスト側にて停止させていただきます。
※お申込みの前に必ず規約をご確認ください。お申込み完了を以て規約に同意したことといたします。
オンラインLIVEセミナー規約
プログラム
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項目 |
内容 |
1日目 10:00~17:00 |
1 電気回路の基本 |
(1)電気回路の物理量 : 電荷・電圧・電流・電力・電力量
(2)電気回路の5要素
①電圧源と電流源
②抵抗Rとオームの法則
③インダクタンスLと電磁誘導
④磁化と磁性材料、永久磁石と着磁
⑤ヒステリシスと鉄損
⑥コンデンサCと電界
(3)電気回路素子の接続、回路の構築 : 節点・枝・閉路
(4)キルヒホッフの法則
①電流則と電圧則
②分圧と分流
③ポテンシオメータ
④降圧チョッパ(抵抗負荷)とトランジスタ
(5)回路方程式
①節点方程式
②閉路方程式
(6)電気回路解析のテクニック
①重ね合わせ
②テブナンの等価回路
本章では、電気回路を理解するのに必要最小限の知識を習得します。これにより、回路動作を解くための最短距離の着眼点を見つけられるようになり、とても見通しよく回路解析ができるようになります。併せて、各素子、特にインダクタンスLとコンデンサCに関連して電磁気学、具体的には電磁誘導と電界についておさらいをすることで、モータなどの電気機械がとても理解しやすくなります。
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2 直流回路の過渡現象計算法 |
(1)実用的一次微分方程式の解法
(2)RL回路/一次遅れ応答・時定数
①降圧チョッパ(インダクタンス負荷)とダイオード
②半導体素子のターンオン・スナバ回路
(3)RC回路/一次進み応答・時定数
①半導体素子のターンオフ・スナバ回路
②昇圧チョッパ
③フラッシュランプ
④間欠フラッシュランプ
直流回路は信号処理回路の大部分およびエネルギー処理回路であるパワーエレクトロニクスの中枢です。これらの回路では、過渡応答が連続します。本章では、適用事例を多数取り上げ実務に役立つ知識と勘所を身につけることができます。
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2日目 10:00~17:00 |
3 正弦波交流回路 |
(1)正弦波が優れている点
(2)交流回路の基礎 : 単相交流回路の計算法
①フェーザとインピーダンス
②ローパスフィルタ
③基本波と高調波
(3)RLC回路と共振
(4)三相交流回路の計算法
(5)交流電力の計算法
交流回路では、電圧・電流(フェーザ)および回路素子のLとC(インピーダンス)の扱いが直流回路とは大きく異なります。特にフェーザは判りづらいですが、本章ではこれをスッキリ明快に説明します。これらを用いれば、実務でよく使われるフィルタや共振回路が容易に理解できます。
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4 電気量などの測定法 |
(1)計測の大原則
(2)電圧計・電流計
(3)電圧センサと電流センサ(ホールCT)
本章では開発や製品化に不可欠な計測機器、センサ類で、電気回路や電気機器で必須のものを取り上げます。「被測定系を乱さない」という計測の大原則を踏まえ、これらの原理と具体的な使用方法、使用上の注意事項、および、用途・使用環境に適したセンサの選び方を習得できます。
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※内容は、変更される場合があります。また、進行の都合により時間割が変わる場合がございます。
あらかじめご了承ください。
ご案内
講師紹介(敬称略)
内藤 治夫
岐阜大学 名誉教授
豊田工業大学 招聘研究員
【略 歴】
1980年 3月 東京大学大学院 工学系研究科
電気工学博士課程修了 工学博士
1980年 4月 ㈱東芝 重電技術研究所 入社
1984年10月 米国 カリフォルニア工科大学 客員研究員
1985年 8月 米国 バージニア州立工科大学 客員助教授
1986年 5月 帰国(㈱東芝 復帰)
重電技術研究所 産業機器技術開発部 部長
産業機器新規事業推進部 部長
本社技術企画室 参事 などを歴任
2000年 4月 岐阜大学工学部 教授
2018年 4月 岐阜大学 名誉教授
2018年 5月 豊田工業大学招聘研究員
定員について
30名(10名に満たない場合は、中止または延期することがあります。)